ヌーベル・テヌグイの染色工程

Diaghilev&Maré「ディアギレフ & マレ」では、
多彩な色数や細密な表現を描写するため、型友禅による染色をメインにヌーベル・テヌグイを染色しております。その染色工程の一部をご案内いたします。

■ 型友禅

友禅染は日本の代表的染技法のひとつです。江戸時代の画家・宮崎友禅の画風を、小袖など着物の文様に応用したのがはじまりです。Diaghilev&Maré「ディアギレフ & マレ」で用いるのは、図案をもとに型紙をつくり、それを生地の上に置いて染める型友禅です。伝統技法に則り、丁寧に手染めします。一色につき一枚の型で染めることから、多色使いのデザインでは何枚もの型を要します。複雑で多彩なデザインを鮮明に染め出すには、熟練の職人技が必要です。

図案作成

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・図案作成
資料やアイデアを元に図案を描き起こしていきます。手描きで作成するものPCでデザインするもの様々な図案を作成していきます。

型作成

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・型製作
図案より各色一色ずつ分版して型を作成していきます。

調色

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・調色
職人の経験と細かく管理されたデータに基づき色を調合し、ふのりと混ぜ合わせます。同じ色、同じ濃度で染めるには、この調色も重要な工程です。気温や湿度も踏まえ季節に応じて濃度を変え、生地に乗せやすい硬さに調整します。

地張り

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・地張り
25mの染め板に生地を張ります。少しでもずれたり空気が入ったりすると染めムラや版ズレにつながります。生地を引っ張りながらまっすぐに張るのは技のいる作業です。

型染め

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・型染め
生地の上に型を置き、細長いヘラ状のはけを上下させ一気に染めていきます。左右の手に均一の力をかけ一色ずつ染め上げます。地色が白の図案も真っ白ではなく染色しており、ニュアンスのある上品さを表現しています。 地色を染めた後、次々と色ごとの型を置き同じように染めていきます。版ズレがおきないよう慎重に型を置きます。

後処理

■ 後処理

型友禅による染色が終わると、後処理の加工をします。
色を定着させたり、生地の固さを調整したり重要な加工です。

蒸し

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・蒸し
染色が終わった生地を乾燥させた後、蒸し機で染料を生地に定着させます。単に蒸気で蒸すだけではなく、温度、湿度、生地・染料の種類など 日々変動するあらゆる条件を踏まえて作業を行っていきます。

水洗い

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・水洗い
京都夏の風物詩「友禅流し」の原型となったものです。水元とも呼ばれる工程です。 現在では、環境への配慮から屋内に人工川などを設置し、 丁寧に水洗いを行っていきます。水洗いの程度が悪いと生地の風合いをそこない、スレや折れが発生し、染色堅牢度を低下させる原因となります。 また、いったん乾燥すると、残った不純物は落ちにくくなるので、この時にきれいに落とすことが大切です。

乾燥

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・乾燥
水洗いが終わると、生地を乾燥させます。

整理

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・整理
乾燥させた手ぬぐいの反物のシワをきれいに伸ばしたり、生地 幅を均等に整えていきます。

■ 検反・カット・縫製・検品

反物として出来上がった生地をくまなく染めムラ、生地不良が無いか検反し、手ぬぐいサイズにカットしていきます。
その後、生地みみを縫製し仕上がってきたヌーベル・テヌグイを再度検品し、商品として完成します。